オグプロ?

日本語ラップ カレー Mr.Children 煙草 が好物です。

キャリーバッグ

 

 

生まれて初めて飛行機に乗り遅れた。しかも待ちに待った彼女との東京旅行のだ。
確か8:05発羽田行きだったはず…いや、もう乗り遅れたのだからどうでも良いのだ。

 

 

「夜更かししたお前が悪いんだろ!!」

 

 

わかる。確かにそうだ。俺は昨日夜中の2時ごろに寝床についた。だけどそうなってしまったのにはちゃんと理由がある。

昨日はバイトが終わり、帰りがてらイオンでヒートテックと靴下を購入した。なんせ東京は8度(昨日の夜見た。)だ。那覇は確か18度くらいだった気がする。それでもまぁ寒かった。
よく沖縄の人は
「沖縄は海に囲まれてるさ〜ね、だから潮風が吹いて寒いわけよ〜。」
と言う。その上、本土の寒さより沖縄の寒さ方が寒い説を堂々と提唱してくる人までもいる。アホかお前は、と言いたくなる。明らかに沖縄の方が暖かいに決まっているだろう。そして東京に住んでるお前。お前だよこの野郎。
「割と夏は沖縄より東京の方が暑いけどねぇ…。」
はぁ!?アホか!?
失礼。
話がズレてしまいました。てへ。

 

 

とりあえず俺は旅行の準備を進めていたのだ。必要な物はもう全て購入済み。2、3個ある内から日数に最適なサイズのキャリーバッグを選択済みだ。旅行でおめかしする格好すらもう脳内では決まっている。洗濯のルーティーン的にあのシャツは着れない。ならばこのシャツだ。3泊4日だしな、うんうん。完璧だ。

 

午後10時、もう残された作業はキャリーバッグに詰めるという事のみという訳である。
ココで心に謎の余裕が出てきてしまった。そうだ、一旦従兄弟の家に遊びに行ってご飯を食べよう。明日の朝からは東京なのだ。挨拶しない方が可笑しいくらいである。

 

従兄弟の家でのんびりお好み焼きにソースをかけていた時にある事に気がつく。何日か後にアメリカにホームステイに行く従兄弟が俺と同じ型のキャリーバッグを持っているではないか。
ん?似ているだけか…いや違う、え?俺のだけど?マジ?どういう事?俺、それ使うんですけど。
ココはガツンと言ってやる。俺の方が年上のしっかりした大人なイケメンハンサムボーイなお兄さんだ。

 

 

「…それ、俺のだけど…?」

 

『あぁ、これね。みーみ(母親の愛称である。アラフィフでこの愛称は正直痛い。)からこれ使って良いって言われたよ。』

 

「…あっ、マジか!そっかそっかぁ…ホームステイ楽しんでおいでね。へへっ。」

 


なんて優しいお兄さんだ。こんなに優しいヤツは見た事ない。10時間後には搭乗しなければならないという危機的状況であるにも関わらずだ。

あぁもうダメな男だ俺は。煙草が吸いたい。いち早くラッキーストライクに火を点けたい。その一心で逃げるように従兄弟宅から出て来た。ここで一旦家に戻り、やっぱりキャリーバッグ返してなんて言えない。どうする?みんなどうしたら良い?


一旦家に帰って確認をしよう。
残されたキャリーバッグは、小2までなら入れそうな滅茶苦茶でかい物か、チャックが壊れて閉まらない物だ。後者は完全にナシである。どう考えてもナシだ。何故使えないのにずっと置いてあるのか分からなくなるほどにナシだ。 かといって、前者がいいかと言うとそんな事ない。完全にナシという事は同じだ。
忘れてるかもしれないが"3泊4日"なのだ。一旦荷物を入れてみるも8分の1程度にしかならない。

 

もう、夜中の12時だ。どうしよう。もう小熊家に残された物はない。友達にお願いしよう、こんな夜中に申し訳ないが、キャリーバッグを借りに行こう。そうしよう。むしろそれしか無い。

 

そこから友達の家までドライブである。夜中の用事だから申し訳ない。せめてもの気持ちでコンビニでお菓子でも買う事にした。
気が付けば立ち読みをしていた。だって沖縄のカフェ、気になるんですもの。

 

時は12時半。明日は5時半に起きる予定である。


その後キャリーバッグを取り、家に着いた時間が1時半。時間かかりすぎ?まぁまぁ、落ち着いて。また1からキャリーバッグに詰めないといけない。あぁダメだ眠りたい。一旦煙草を吸おう。ん?このマンガ気になる。俺は掃除をする時に高校の卒業アルバムに手を出すタイプの人間である。

 

 


なんだかんだ寝たのが夜中の2時半である。

俺は悪くない。キャリーバッグがあれば11時半には暖かい布団の中で眠りにつけたのだ。さぞかし幸せだったろう。

 

 


今、羽田向けの飛行機の中で書いている。
2時間遅れでチケットを取った。なんちゅうアホだ俺はまったく。

 

もう一生寝ない。

 

 


あぁ彼女になんて謝ろう。